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ナノインプリントの原理:超入門編

ナノインプリントってどんなもの?

ナノインプリントという言葉、「聞いたことはあるけど、詳しいことは知らないなぁ」という方が多いのでは?

簡単にいえば、「半導体を小型化するための、シーリングスタンプみたいな技術」です。

これがシーリングスタンプですね。

©ハンコヤドットコム

ナノインプリントはこのシーリングスタンプと同じく、とても単純な原理なんですよ。

それでは、シーリングスタンプを例にして、ナノインプリントについてもう少し詳しく解説していきましょう。

「ナノ」と「インプリント」の意味

「ナノ(nano)」とは、大きさを表す単位のことです。

Appleの “iPod nano”って聞いたことありませんか?

この画像は、2005年に初めて発売された”iPod”の第2段です。

©Apple

発売当時は「超小型の音楽プレイヤー」として、予約待ちをしないと購入できなかったくらい流行っていました。

ナノメートル(nm)は、10の-9乗メートル(100万分の1ミリ)という、ものすごく小さいサイズ!

©株式会社システムサポート

タバコの煙やウイルスよりも小さいサイズなので、私たちの目には全く見えないのです。

「インプリント」とは、押印の意味です。つまり、スタンプするということですね。

シーリングスタンプとナノインプリントの類似点

シーリングスタンプは、手紙の封筒や文書を封印するときに使われることがあります。

実は同じような技術が、半導体の製造過程でも使われているのです。

シーリングスタンプのスタンプが、半導体技術のモールドにあたります。

そして、シーリングスタンプのワックス部分が、レジスト

手紙や文書が、ウエハにあたります。

シーリングスタンプの使い方

まず、温めて溶かしたシーリングワックスを、紙の上に垂らします。

ワックスの上にスタンプをのせ、ゆっくりと力を入れながら押し付けます。

しばらく時間を置いたあと、静かに剥がします。

ナノインプリントのプロセス

ウエハにレジスト(UV硬化樹脂)を薄くのばします。

ウエハ上にモールドをのせ、パターンを転写します。

UV光照射し、レジストを硬化させます。

パターンが成形されたら、モールドをウエハから離します。

今回は光ナノプリント技術の説明をしましたが、ほかにも熱サイクルインプリント技術があります。

ご想像通り、UV光の代わりに熱を使用した技術ですね。

こちらの動画でもプロセスがご覧いただけます。

シーリングスタンプとナノインプリントの相違点

目に見えるシーリングスタンプと、目に見えないほど小さいナノインプリント。

サイズが全く違うことは明白ですね。

また、シーリングスタンプは手紙や文書にスタンプを押して封印すれば役割完了となりますが、ナノインプリントは違います。

ナノインプリント技術は半導体製造プロセスにおいて、1つの工程にすぎません。

モールドによるプレスが終わってからも、エッチングやレジスト除去などのプロセスが続きます。

ナノインプリント応用例

液晶ディスプレイ用光学フィルムが、ナノインプリントの1例です。

©JXTGエネルギー

ナノインプリントは簡単な装置でありながらも高いスループットが期待されるため、低コスト量産できる微細加工技術として注目を浴びています。

スループットとは、1時間あたりに何枚のシリコンウェハを露光できるかという生産性のこと。

スループットが高ければ高いほど生産性が向上するというわけですね。

そのため、半導体デバイス、ストレージメディア、バイオ、光学部材など多方面の分野で、ナノインプリントの実用化への取組みが進んでいます。

©環境工学研究所 WEEF

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